引越しの荷造り

引越し作業員直伝!ダンボールの組み立て方とガムテープの使い方

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正しいダンボールの組み方

引越しの現場に到着してさっそく荷物の搬出に取り掛かります。

お客さんが荷造りしたダンボールを持ち上げた途端、底が抜けてどばーと流れ出る荷物・・・。

「あぁ・・・」というため息ぐらいならまだいいほうで、若いバイトになると口から舌打ちが洩れることさえあるものです。

引越しの荷造りに欠かせないダンボール。組み立て方を誤ると、思わぬ事故や荷物の破損につながることもあるんです。

このページでは私の引越し作業員としての経験から、正しいダンボールの組み立て方とガムテープの使い方をご紹介します。

ダンボールの組み立て方

引越しの荷造りを業者に依頼すると料金が高くなるため、自分でするという方が多いですよね。

ところが、正しい組み立て方を知らずに荷造りをしてしまうケースは意外と多いんです。

ダンボールを持ち上げたとき、ベテラン作業員なら感覚で分かります。

底にテープを貼ってねーな・・・。

いわゆるクロス組みやクロス編みといわれる、ダンボールの底をガムテープで止めずに箱にする方法です。

こんなとき、お客さんに「ダンボールの組み立て方はですねー」と作業員が説明できるのは、よほど時間に余裕があるときか、搬出作業が始まっているにもかかわらず、未だお客さんの荷造りが終わっていない場合くらいです。

クロス組みやクロス編みで荷造りされたダンボールばかりだったら、作業員はどうするか・・・。

お客さんの見えないところでダンボールをひっくり返して、底をガムテープで貼り直します。

そんな手荒な扱いを受けないよう、ダンボールは正しく組み立てましょう。

テープで組み立てるその前に

底をガムテープで貼ればいいんでしょうと、おざなりに箱を組み立ててはいけません。
ダンボールは丁寧に組み立てて
上の図でいうと左のように、ビシッと歪みのないきれいな四角い箱を作りましょう。

そうすることで、一番強度のあるダンボール箱を作ることができます。

大切な荷物を運ぶためのダンボールです。ちょっと気を遣うだけで強度はずいぶん変わるんです。

ぜひ丁寧に作ってあげてください。

ダンボールの底部

ダンボールの組み立て方で一番重要なのが、底部の組み方、ガムテープでの止め方です。

持ち上げた途端、底が抜けて大事な荷物が散乱してしまうなんてことにならないよう、輸送に耐えられる状態の箱を作りましょう。

一の字貼り

ダンボールの組み立て方の、お手本と悪い例です。箱の底をテープでしっかりと止めましょう。

引越しの荷造りでテープを貼らずに底をクロスして組む止め方は絶対にダメです!

箱になっていません!

荷物を入れた箱を持ち上げると、ほぼ間違いなく底が抜ける結果になります。

テープを使わなくても箱らしくなっていますが、作業員が手で運ぶにも車に揺られて輸送されるにも、まったく箱の隙間を固定できていません。

強度が全然足りないのです。

また、テープを貼る際には箱の側面に出るまでしっかり貼るのもポイントです。

箱の側面までしっかりテープを貼っているよい例です。側面からも箱を固定するように安定させます。

ほんのちょっとの違いですが、驚くほど箱の強度が変わるんですよ。

ダンボールの組み立てには、必ずガムテープを使用しましょう。

十字貼り

ダンボールの組み立て方のよい例です。箱に荷物を詰めたとき、一番重量がかかるのは底の中心部分です。

その中心部分を補強する貼り方が十字貼りです。

本やCD、食器などの重い物を入れる箱には、おススメしたい貼り方です。

どの箱に何を入れるかあまり考えずに詰めてから「少し重くなってしまったけど、箱の底を補強していないから心配」なんてことになりそうな予感の方は、すべての箱を十字貼りで作るといいでしょう。

ただし、自分で持ち上げるのが難しそうなくらい箱が重くなってしまったら、「補強しているから大丈夫」などとそのままにせず、自分でも難なく持ち上げられる重さ(10~15㎏程度)になるように詰め直しましょう。

また、テープで貼っているからといっても箱の側面に届いていないようだと、両端の隙間が開いたままで望ましい強度はありません。底抜けしやすい状態です。ダンボールの組み立て方の悪い例です。ガムテープは箱の側面に届くように長めに貼るのがコツです。

H貼り

ダンボールの組み立て方のよい例です。一の字や十字で貼っても、まだ底面にはスキマがありますよね。

Hの形にテープをとめることで、底面のスキマを完全に埋めることができます。

輸送の振動で小さなものが、箱のスキマからはみ出たり飛び出したりするのを防ぐことができます。

長距離の引越しや新居に荷物が届くまでに時間がかかる場合は、このような貼り方をすると安心です。

また、箱の外からごみが入ってしまうことを防ぐためにも有効です。

H貼りでは、中心部分は補強されていないので、底の強度は一の字とそれほど変わりません。

底を強化しようと思っても、テープをケチるような貼り方では、やはりあまり意味がありません。

ダンボールの組み立て方の悪い例です。

メモ

箱の底の角の部分にテープが貼ってあると、滑ってしまって持ちにくいといった声を聞いたことがありましたが、自分が作業員をしていたときに、滑って持ちにくいと思ったことはありませんでした。

むしろ、ご自身の大切な荷物を丁寧に梱包されているという良い印象が持てました。

キの字貼り&米字貼り

たとえばパソコンなど、重量もあって絶対に底抜けさせたくない(すべての箱に当てはまりますけどね)箱の底は、キの字貼りや、米字貼りをすればより強度が増します。ダンボールの組み立て方よい例です。キの字貼りは、一見、一番重量がかかる底の中心部分が補強できていないようにも見えますが、横に1本のテープを追加する十字貼りより、2本のテープで底を支えているので、より強度が増します。

あくまでイメージですが、中心部分を「点」で補強する十字貼りに対して、底を「面」で補強するのが「キの字貼り」です。

ダンボールの組み立て方よい例です。また、中心部分の「点」を、これでもかというくらい補強する貼り方が米字貼りです。

通常の引越しであれば、ここまで補強して頑丈な貼り方はしなくても大丈夫です。

テープを大量に消費しますし、箱の組み立てから、荷ほどきを終えて解体するのにも時間がかかってしまいます。

それでも、箱が重くなりやすい本や食器類の荷造りには有効です。

ダンボールの閉じ方

箱の上面を閉じるときは一の字貼りで大丈夫です。
ダンボールの上部のとめ方の良い例と悪い例です。底の場合と同様、ダンボールの上部をテープでとめずにクロスさせてふたを組むやり方はNGです。

スキマが固定されていないわけですから、持ち上げたときに箱に圧力がかかって組んだつもりのふたが簡単にずれて箱が開いてしまいます。

中にはクロスに組んだふたの上からテープを貼る方もいますが、これはあまり意味がありません。

ダンボールを持ち上げてみるとわかりますが、テープを貼ってあってもふたの部分がふにゃっとつぶれてしまうんです。

また、クロスに組む際にダンボールを多少なりとも折れ曲がらせることになりますから、箱の強度を下げてしまうことになります。

ダンボールの組み立て方よい例

荷物が書類などの場合、上部をH貼りにするのもいいでしょう。

丁寧に箱に封をしていますから、薄い書類などがふたのすきまからはみ出してしまうことが防げます。

ダンボールの強度を上げる方法

  • 上部を一の字でとめるだけでは強度が不安・・・。
  • 中身が少なくて箱がすかすか状態・・・。
  • 丈夫なダンボールを集められなかった・・・。

こんなとき簡単にダンボールの強度を上げることができる、おススメの方法があります。
箱上部の補強方法

  1. ダンボールの封を閉じる前に、テープの粘着面が中の荷物につくのを防ぐため、不要な紙などなんでもいいので一枚入れます。
  2. 最初に上下左右どちらかの短いミミを内側に折ります。
    ここまでは普通ですね。
  3. 内側に折ったミミどうしを繋ぎ合わせるように、テープを貼ります。
    これだけです!
  4. あとは通常と同じで、長いミミを折ってテープで一の字にとめます。
    底部の補強と同じように、上部を十字貼りするのもいいです。

これだけで、上からの重量に対して相当頑丈になるんです。ふたの内側に入れる紙はボール紙など厚めのものがおすすめです。

アマゾンの箱の底に敷いてあるダンボール板などが、サイズ的にちょうどいいのではと思います。ぜひ試してみてください。

ふたのテープのとめ方は、必要に応じて使い分けてください。

クラフト(紙)テープ・布テープどちらを使う?

ダンボールを組み立てるには、クラフト(紙)テープと布粘着テープ、どちらを使うのがいいのでしょう。

引越しの現場では、「テープ」「ガムテ」と言えばクラフトテープのことです。

布テープのことは「めんテー」(綿テープの略)と呼んで、大きな家具などをキルティングで梱包する際の仮止めなどに利用します。

クラフトテープより布テープは剥がし跡が残りにくいため、何度も利用するキルティングなどの梱包に向いているのです。

家の壁などを保護するときなどに使う緑色のテープは養生テープといって、糊跡を残さずにはがしやすい粘着力の弱いテープです。

引越しの荷造りで私がおススメするのはクラフトテープです。

私の作業員としての経験からですが、ダンボールとの相性がいいからです。

ダンボールにはクラフトテープのほうが粘着力が発揮されると言ったら伝わるでしょうか。

引越し作業ではたくさんテープが必要になりますから、コストの面でも比較的安価で手に入りやすく、手で簡単に切れて作業もしやすいクラフトテープをおススメします。

ガムテープメーカーのホームページでは、ダンボールの封かん一般包装用としてクラフトテープ、重梱包にも対応している一般包装用の製品として布粘着テープが紹介されています。

布テープはクラフトテープより厚みがあり、引張り強度が強く作られていますが、手でもちぎることができクラフトテープと使い勝手は大きく変わりません。

値段も高くなりがちですが、箱をより頑丈に組み立てたいと思ったら、布テープを使用すると安心ですね。

忘れないでいただきたいのは、いくら布テープを使ってもテープが適切に貼られていなかったり、ひとつの箱に重い物を詰めすぎたりしては意味がないということです。

ふたが閉じられないくらいぱんぱんになるまで詰めたりなど、組み立て、詰め方の基本が守れていなければ、底抜けや荷物の破損にもつながりかねません。

養生テープはダンボールの組み立てには使用しません。

あくまで剥がすことを前提に粘着力が弱く作られた養生テープは、引越しのダンボールには不向きです。

開封がしやすいようにと上部に使用するのもNGです。思わぬ状況でふたが開いてしまい、紛失・破損してから後悔しても遅いですよ。

裏技ですが、荷造りのときにガムテープの色を使い分けることで、荷物の積み分けや荷解きの際にわかりやすい目印にもなります。

ガムテープの色分け

まとめ

底をクロスに組んでダンボールを作るやり方は、家庭内でのちょっとした箱作りでは手軽で便利な方法です。

ただ、搬出、輸送、搬入という過酷な条件にさらされる引越しの荷造りの方法としては適切ではありません。

きちんと荷造りされた荷物は作業員も丁寧な荷扱いをするものです。

きちんと荷造りされているか確かめる簡単な方法は、自分で持ち上げてみることです。

自分で持ち上げられる重さで、持ち上げたとき箱が変形しなければそのダンボールは合格と言えるでしょう。

大切な荷物を安全に運んでもらうために、まずはダンボールを正しく組み立ててみましょう。

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