引越しは運送業の中でもっとも過酷な重労働といわれています。
そのような引越しを1日に何件もこなす引越しのプロたちは、全員が体力自慢のスーパーマンだと思いますか。
引越し作業員の中には、男性作業員とまったく同じ作業をこなす女性作業員もいるんですよ。
引越し荷物の搬出手順
引越し作業に毎日従事するようになると、何より体力が人並み以上につくものです。
また、作業員としてある程度の経験を積んでくると、自然と無駄のない動きをするようになるんです。
そのような引越しのプロである引越し作業員のやり方をできる限りまねることが、自力で引越しをする場合において、もっとも効率のよい方法といえるでしょう。
往復回数を最小限に
引越し作業員が荷物を持ってバタバタと走っているような作業光景を見たことがありませんか。
しかし、作業員はただやみくもに荷物を運んでいるわけではないのです。
ひとりが1回に抱える荷物を増やしたり、ダンボール箱の平らな部分にもうひとつ小物などを乗せて運んだりと、効率よく無駄のないように荷物を運び出すのがコツなんです。
部屋からトラックへのひとりあたりの往復回数が少ないほど、体力的にも楽になり、結果疲労から荷物を落としてしまうようなリスクも減らすことができます。
荷物はリレー方式で
部屋からトラックへのひとりあたりの往復回数を減らすのにもうひとつの有効な方法は、荷物をリレー方式で人から人へと渡していくことです。
こうすることでひとりあたりの移動距離を短くすることができ、体力の消耗も抑えることができるというプロのやり方です。
全員が部屋とトラックを行ったりきたりといった引越し作業は、荷物を運ぶ全員がものすごく疲れてしまうという非常に効率の悪い素人の引越し作業といえます。
途中に階段があったりなど、体力的にきつい場所が多いほど、このリレー方式は効果的なので、ぜひプロのやり方をまねることをおすすめします。
降ろす順序を考えて搬出する
転居先へ荷物を搬入する際には、細かい荷物を先に搬入してしまうと、大きな荷物が搬入しづらくなってしまったり、先に置いた荷物を移動しないと置けなくなってしまうことがあります。
つまり二度手間になってしまう可能性があるということです。
これも時間と体力の無駄ですから避けなければいけません。
荷物を搬入する際には、大きな荷物から搬入していく必要があるわけです。
大きな荷物から搬入するということは、トラックの後部に大きな荷物、前部に小さな荷物を積み込むように考えながら搬出作業を進めなければなりません。
ただし軽トラックのような比較的小さなトラックを使用する場合には、手順を逆にしたほうがいいケースもあります。
先に大きな荷物を積み込んで、隙間に小さな荷物を詰め込んでいくほうがたくさん積み込むことができるためです。
トラックへの積み込みの基本は降ろしやすいように積み込んでいくということになります。
引越し作業は玄関まわりから
住居全体のどの部屋から荷物を運び出し始めるのがいいかというと、これは玄関まわりからです。
まず玄関、そして廊下、それから各部屋という風にスペースを広く使えるようにしていくと搬出作業全体が楽になります。
最初にダンボールや小物など、それぞれひとりで持てるものを徹底的に運び出しましょう。
そしてそれらが片付いた後、広くなったスペースで家具の分解などをすれば作業が格段に楽になります。
また部屋の仕切り戸など簡単にはずせるものをはずして作業すると通路を広くすることができ、大きな荷物の搬出がとても楽になります。
分解できる家具は分解して運ぶ
タンスなどの大型家具は引越し業者も分解して運搬します。
天板、底板、扉などに分解できるものが多く、引き出しを抜くだけでもずいぶんと軽くなるものもあります。
分解できる家具は分解して運んだほうが傷みにくく、重量が軽ければ誤って落とすようなリスクも減り、搬出、搬入作業が格段に楽になります。
家具類を分解した際、付属のネジ類は失くさないようにしましょう。
小さなビニール袋などに入れて、引き出しの底などにテープで貼り付けておくと便利です。
ビニール袋がなければガムテープぐるぐる巻きでもいいでしょう。
棚板やガラス板などは輸送中に暴れて破損する可能性があるのではずしておきます。
ガラス板はダンボールでサンドイッチのように挟んで梱包しておくと割れにくくなります。
ガラス製品には誰が見ても分かるように、マジックなどで大きくガラスなどと書いておくと安心でしょう。
洗濯機は蛇口を閉めてから
水道の蛇口を閉めずに洗濯機の給水ホースをはずしてしまう失敗は、アルバイトの引越し作業員がたまにやったりします。
洗濯機の給水ホースは一度設置してしまうと引っ越すまではずさないケースも多く、コネクターの構造を知らない方も少なくありません。
洗濯機を運び出す前にはまずコンセントを抜き、水道の蛇口を閉めてから給水ホースをはずします。
洗濯機本体を少し持ち上げて、排水ホースのほうへ傾けながら水を抜いてやるのがコツです。
ドラム式洗濯機の場合には、運搬の際ドラム固定ボルトがないと故障する可能性があります。
引越し屋の裏技
冷蔵庫や前面扉のある棚などを斜めにして運搬する際には、不用意に扉が開いてしまうのを防ぐために扉面を上にして運搬するのがコツです。
また室内で大型冷蔵庫や大型家具など重量物を移動する際は、床に毛布などを敷き、その上に重量物を乗せます。
毛布の端をつかんで毛布ごと引っ張ると、それほど力を使わずに重量物を移動することができます。
重い冷蔵庫を玄関まで移動する際などに、ベテラン引越し作業員が使う裏技です。
厚手の毛布やキルティングを使えば、床にキズが付くことはありません。
電話番号入力なしでOK!
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