サカイやアート、アリさんマークなど大手引越し業者のテレビCMを見ることはあっても、まさか一括見積もりサイトのCMがテレビに流れる時代が来るとは思いませんでした。
このようなサイトを運営しているので、引越し侍のコマーシャルがラジオから聞こえてくると、つい反応して作業の手が止まったりします。
大手一括見積もりサイトとコンテンツ提携しているサイトを含めると、現在引越しの一括見積もりサイトは数十を超える規模になっています。
利用者の選択肢が増え便利になったのはいいのですが、関連サービスへの顧客情報の流用、時間を考えずにかけてくる業者からの電話など、質が問われる一括見積もりサイトがあるのも事実です。
このページでは、引越し業者を選ぶ前に一括見積もりサイトを選ぶ必要があること、おすすめサイトと利用法についてご紹介します。
一括見積もりサイトが危険と言われる理由
一括見積もりサイトは加盟する引越し業者がサイト側へ支払う手数料で成り立っているので、利用者に金銭的なリスクは一切ないんです。
しかし、ネット上の書き込みやツイッターで一括見積もりサイトの評判を調べてみると、『危険』『ヤバイ』『失敗した』というものを多く見かけます。
その多くは、一括見積もりサイト登録後にかかってくる業者からの電話、大量のメール、申し込んでいないサービスへの勧誘といったものに関しての批判です。
利用者が特に迷惑だと感じていることは以下のようなものです。
利用者が迷惑だと感じていること
- 登録直後にかかってくる引越し業者からの怒涛の電話攻撃
- 申し込んでいない他サービスへの個人情報の提供
登録直後の怒涛の電話ラッシュ
一括見積もりサイトを利用すると、早いところでは5分程度で引越し業者から電話がかかってきたりします。
普通はそんなに早く業者から電話がかかってくるなんて思いませんよね。
だから、その反応の速さに戸惑ってしまうユーザーも多いんです。
ネット上では鬼電なんて表現されることもありますが、知らない電話番号から大量の着信があれば誰でも戸惑ってしまいますよね。
たとえば、一括見積もりサイトを利用したら、短時間に大量の着信履歴とメールが来て困惑したという方のツイートをご紹介します。
ちょっと引越しを考えていて、
軽い気持ちで比較サイトに一括見積もり依頼したら着信履歴33件メールも15件来てて恐怖を感じた😂😂😂
でもお仕事してる方がいらっしゃるんですよね…
お疲れ様です🙇♀️ pic.twitter.com/wl9G3zwhce— ジョアンヌ@月 (@joanne_mmugth) 2018年5月30日
ちなみに、サイト利用直後に送られてくる業者からのメールは自動返信によるもので、後から詳細なメールや電話での連絡が入ることになります。
しかし、業者とのやり取りをするのであれば日中ということになりますから、仕事をされている方などには時間の確保ができないという不都合があります。
とりあえず大まかな費用が知りたいというのであれば、電話番号入力の必要がない一括見積もりサイトを利用すれば、メールのみで業者から見積もりを取ることができます。
他サービスへの個人情報の提供
引越しを機に新調することの多い家具やインテリア用品、ネット回線などを見積もりと合わせて紹介するサイトも多く、そのような勧誘をされることを嫌うユーザーは多いです。
見積もり依頼を送信するフォームに、このような関連サービスにはデフォルトでチェックが入っていることが多く、本人に申し込んだつもりがなくても申し込みがされてしまうケースもあります。
また、利用規約に提携サービスや関連業者への顧客情報の提供に同意する必要があると記載された一括見積もりサイトもありますが、利用規約を熟読する利用者がどれだけいるかということになります。
見積もりサービスよりも、関連サービスの取次がメインなんじゃないかというツイッターをご紹介します。
特に何も考えないでA8セルフバックに引越し一括見積もりがあったからやってみたら5分後ぐらいに電話来て、
・ネット
・電気ガス
・ウォーターサーバー
・携帯
・保険
一気に勧誘されてわろた
しかも肝心の見積もりは各業者から!
個人情報ぶっこ抜いて勧誘取次だけするスタイル、これやったらあかんw— けんちゃん - 仮想通貨マイナー/ブロガー (@braveryk7) 2018年11月11日
このようなツイートを見ていると、一括見積もりサイトってどうなの?って思いますよね。
しかし、一括見積もりサイトはこのようなデメリットばかりではないので、利用する価値があるのかどうか詳しく見ていきましょう。
一括見積もりサイトは使うべき?
上の画像は一括見積もりサイト引越し侍のホームページ上に掲載されている、2018年9月現在の利用者数の表示部分になります。
累計3,110万人が引越し侍を利用したことになります。
一括見積もりサイトは引越し侍のほかにも多くありますから、実際にはさらに多くの方が一括見積もりサイトを利用しているはずです。
対して2018年9月現在の国民人口は約1億2,600万人です。
つまり単純計算ですが、4人に1人が一括見積もりサイトを利用していることになるんですよ。
もしも、一括見積もりサイトが価値のないサービスであったなら、ここまで利用者が増えることはないですよね。
一括見積もりサイトのしくみとメリット、デメリットを詳しく見てみましょう。
一括見積もりサイトのしくみ
このサイトは2004年から運営しているのですが、当時まだ数が少なかった一括見積もりサイトへ引越し業者を紹介することもあったんです。
引越し業者が一括見積もりサイトへ参加するには、当時の金額で加盟金50万円、ほかに月々の使用料プラス1件につきいくらという情報料が必要でした。
結構な高額サービスにも思えますが、チラシをまく、新聞の折り込み広告を出すといったそれまでの宣伝方法に比べると、圧倒的にコストパフォーマンスはよかったんです。
そんな背景があったからこそ、引越しの一括見積もりサイトの重要が高まり、サイトの数も増えたんです。
つまり、一括見積もりサイトの運営に必要なコストは加盟業者がすべて負担しているので、利用者がサイトを利用するにあたって金銭的なリスクはゼロなんです。
しかし、すべて無料で利用できるサービスではあるものの、一括見積もりサイトや引越し業者がより利益を上げるために、利用者にとってはデメリットとなる一面もあります。
一括見積もりサイトのメリット、デメリットを詳しく見ていきましょう。
一括見積もりサイトのメリット
無料で利用できるというのが、一括見積もりサイトをユーザーが使う一番の理由です。
しかし、自分にとって必要なサービスであるのかが気になりますよね。
一括見積もりサイトを利用したユーザーが、どのようにメリットを感じたのかが具体的にわかるツイートをいくつかご紹介します。
引越しは見積もり一括サイトで。引越し業者の見積り一括サイトで引越し見積りをすると平日や時間指定なしの場合、大幅に安い価格で請け負ってくれる業者も存在する。場合によっては定価の半額以上割引してくれることもある。
— 知っておいて損はなし‼︎生活費削減術‼︎ (@setuyakuzyutu1) 2018年11月10日
引越し見積もり、相見積サイト使わずにお願いしたらめちゃ高いのがきてびびった。
あれ逆にめんどくさいんだけど、相見積サイト使った方がいいのかもしれん。— 榊原 洋平 (@y_sakaki) 2018年11月9日
一括見積もりサイトにメリットを感じたユーザーは、以下のようなところが便利だとツイートしています。
ユーザーが感じたメリット
- 一度に10社ぐらいの見積もりが取れる。
- 相場を知ることができる。
- 数社の見積もりを取れば業者が勝手に価格競争してくれる。
費用の相場がわかる
あなたの引越しがいくらであるかを正確に知るには、業者の営業マンなど専門家の見積もりが必要ですが、一括見積もりを使えば費用の概算がわかるんです。
運ぶ荷物の量や輸送距離、現在の住まいの環境や転居先での作業条件など、引越し費用に関係する大まかな情報があれば、業者はある程度の見積もりを提示することができます。
いくつかの業者から見積もりを取れば、およそ妥当な自分の引越し費用の相場がわかります。
あらかじめ費用の相場を知って業者と交渉することができれば、安い見積もりを引き出しやすくなりますよ。
高い見積もりを出す業者には、他社の安い見積もりを伝えるだけで業者同士が値下げ競争をしてくれるようになります。
一括見積もりサイトは営業マンとの交渉材料をゲットするために、もっとも使えるツールなんです。
手間と時間を節約できる
引越し業者を1社の見積もりだけで選ぶなんてことは、一括見積もりが当たり前になった現在絶対にしてはダメですよ。
一括見積もりサイトの台頭とともに、どの業者も相見積もりを前提に見積もりの提示をするようになっているんです。
つまり、業者が最初から最安値を提示することはないんです。
他社との相見積もりになることを前提に、より安い見積もりを提示して受注したいと考える業者が多いんです。
なので、最安値とはいかないまでも一発で業者から安い見積もりを引き出せるのが、一括見積もりサイトの最大のメリットでもあります。
しかも、1回の情報入力で最大10社ほどへ見積もりの依頼ができるんです。
このサイトがおすすめする一括見積もりサイトSUUMO引越しなどは、電話番号入力なしで見積もり依頼が完了します。
やることの多い引越しの準備で、大幅に手間と時間を節約できるのも一括見積もりサイトの大きなメリットです。
一括見積もりサイトのデメリット
利用者は安い引越し業者を探すために、一括見積もりサイトを利用して複数業者の見積もり金額を知りたいわけです。
しかし、サイトに情報を登録した後、我先にとかかってくる業者からの電話の多くが『とりあえず訪問見積もりをさせてほしい』といった内容であったりします。
つまり、一括見積もりサイトを利用する目的とは違った答えが返ってくることに、デメリットを感じるユーザーが多いんですね。
ユーザーが一括見積もりサイトのどのような部分にデメリットを感じているのか、いくつかツイッターをご紹介します。
引越し一括見積もりサイトで、料金の相場みようと問い合わせ。
「電話してこないでください、メールのみで」と書いて問い合わせたけど、2分後に電話かかってきました笑。
— ねんざB (@nenzab) 2018年1月30日
引越し一括見積もりとか言うやつに登録したら不在着信49件入ってた pic.twitter.com/K11aD1mBpc
— もささり (@len_len02) 2017年11月24日
一括見積もりサイトにデメリットを感じたユーザーは、以下のようなところが問題だとツイートしています。
ユーザーが感じたデメリット
- 業者からかかってくる電話が多すぎる。
- メールでと指定しても電話をかけてくる。
- 関連サービスに勧誘される。
ヤバイ量の電話があることも
引越しの受注は業者にとっては限られた椅子を奪い合う椅子取りゲームのようなもので、早く契約にこぎつけようと顧客に『連絡はメールで』と指定されていても抜け駆けの電話を掛けたりします。
利用者はどこかの業者と契約すると、ほかの業者の見積もりを取ろうとしなくなる傾向があるためです。
そのため、深夜にもかかわらず電話をしてくるところや、利用者が応答するまで何度も電話をかけてくるといったことにもなるんです。
なので、ウザイと思って業者からの電話を放置しておくと、いつまでもかかってくることになり、着信拒否する以外に選択肢がなくなったりもするんですよ。
そもそも自分で業者が選べる一括見積もりサイトやメールのみで完結するサイトを使えば、このような事態は防ぐことができます。
メールのみで一括見積もりが完結するSUUMO引越しの利用をぜひ検討してみてください。
必要のないサービスへの勧誘も
インターネット回線や家具、インテリアといった引越しと直接関係があるものの紹介であれば、メリットを感じるユーザーも多いかもしれません。
しかし、ウォーターサーバーや保険、スマホのプラン変更など、引越しと直接関係がないものをすすめられても困りますよね。
ただでさえやることの多い引越しの準備をしているさなかに、引越しと関係のないものを選ぶ余裕はないんじゃないかと思います。
ただ、引越しが終わってしばらくしてからなら、こうした一括見積もりサイト経由で安くなるサービスを利用するのはアリなんじゃないかと思います。
いずれにしても、多くのユーザーが一括見積もりサイトに求めているのは、業者の見積もり情報ですよね。
きちんとポイントを押さえて利用すれば、一括見積もりサイトはあなたの引越しを強力にサポートするツールになります。
一括見積もりサイト利用時の注意点を確認しておきましょう。
一括見積もりサイト利用時の注意点
利用者にとっては無料で利用できる一括見積もりサイトですが、業者にとってはお金を払って使用している顧客獲得ツールなんです。
つまり、1件でも多くの引越しを取ろうと一括見積もりサイト専門のスタッフを置く業者もあるんですよ。
たとえば、以下のツイッターをご覧になってみてください。
引越し一括見積もりしたら2分後にサ○イ引越しセンターから電話がw
非常識にもほどがあるやろ笑
時間を考えてくださいな— かるろす (@lvcarsky02) 2018年6月26日
業者の営業スタッフは一括見積もりサイトを利用した直後なら、利用者がまだ起きているだろうと連絡を試みたのだと思いますが、おそらく深夜だったのでしょう。
ネットの書き込みでも、深夜にもかかわらず業者から電話がかかってきたというものは多く見られます。
しかし、引越し業者を選ぶ際、最終的には業者と直接電話でやり取りをすることになるわけです。
メールのみで完結する一括見積もりサイトを選んでも、最後は電話で業者と訪問見積もりの日程を打ち合わせたりといったことが必要になります。
業者と電話でやり取りをするのを先にするか、後にするかで考えれば、結果的に早く始めたほうが業者選びも早く終わります。
業者からかかってくる電話も前向きに考えれば、一括見積もりサイトを使うメリットのひとつになりますよ。
一括見積もりサイトの利用は時間のあるときに
業者から鬼電、つまり嵐のように電話がかかってくるとはいっても、サイト利用後の30分~1時間程度です。
この間に電話に出ることができないと、応答するまで業者から何度もかけ直しの電話が入ることになります。
つまり、電話をかけてきた業者に対応すれば、着信履歴数十件なんてことにはならないんです。
なので、あなたが日中仕事などで電話応対が難しいといった場合、仕事が休みの日に一括見積もりサイトを利用するのがおすすめです。
または、あなたが業者を選ぶことができる見積もりサイトなら、そもそもそんな大量の電話がかかってくるようなことにはならないんです。
メールのみで一括見積もりが完結するSUUMO引越しの利用をぜひ検討してみてください。
入力画面の確認は慎重に
上の画像は一括見積もりサイトLIFULLの入力画面に出てくる、関連サービスへの申込確認ページです。
最初からチェックが入っており、そのままではユーザーがチェックをはずさない限り、一括見積もり依頼と同時に関連サービスへの申し込みも行われることになります。
私の父親が何度解除しても再びアマゾンのプライム会員に登録してしまうように、利用者にとってはこのようなチェックは最初からはずしておいてもらいたいですよね。
上の画像の例では、一括見積もりサイトの提携業者2社へ顧客情報が横流しされることになります。
金銭的なリスクはないものの、一括見積もりサイトを利用するときには入力画面の項目にも気をつける必要があるんです。
もちろん、あなたにとって必要なサービスであれば、個別に申し込むよりもお得なはずですよ。
一括見積もりサイトの種類
一括見積もりサイトは数は多いものの、基本的に入力する情報や一度に複数業者へ見積もりの依頼ができるという機能に大きな差はありません。
また、サカイ引越センター、アート引越センター、アリさんマークの引越社など大手は、ほとんどの一括見積もりサイトでカバーされていると思って大丈夫です。
ユーザーにとっての選択肢を3つの項目に分けて、運営実績の長い一括見積もりサイトの種類をまとめてみました。
一括見積もりサイトの種類
- 利用者が引越し業者を選べる。
- メールのみで見積もりができる。
- 軽貨物業者の見積もりが取れる。
一括見積もりサイト選びのポイント
おすすめ一括見積もりサイト
このサイトは2004年から運営していて、これまで多くの一括見積もりサイトを見てきました。
スマホ対応できずに消えてしまったサイトや、赤帽など軽貨物業者に特化しすぎて利用者数が伸びない一括見積もりサイトもあるんです。
一括見積もりサイトによっては加盟している業者に偏りがあるものもあり、大手の割合が少なかったり、逆に中小規模の地域密着型業者の割合が少なかったりするサイトもあります。
見積もりは大手から中小業者の幅広いものをバランスよく取ると、自分の引越し費用の目安が見えてきます。
登録されている業者数と取れる見積もりの数などから、バランスの良い一括見積もりサイトとして、現在このサイトが自信を持っておすすめできるのはSUUMO引越しです。
おすすめする見積もりサイトの特徴
- 見積もりが欲しい引越し業者だけを選ぶことができる。
- メールのみで完結。業者から電話がかかってこない。
SUUMO引越し
SUUMO引越しをおすすめする一番の理由は、電話番号の入力が不要なことです。メールだけで引越し業者からの見積もり提示もやり取りも完結します。
一括見積もりサイトを利用すると折り返し業者から連絡が入りますが、対応が早い業者だったりすると見積もり依頼から数分後には電話がかかってくるようなこともあります。
また見積もり依頼送信時に、日中は電話対応が難しいため連絡はメールでと付け加えたにもかかわらず、電話で連絡してくる業者も少なからずあります。
電話で引越し業者と話すことが気にならないという方はもちろん、煩わしいやりとりはしたくないという方にもSUUMOはおすすめです。
SUUMOも見積もりフォーム送信画面で見積もりを依頼したい引越し業者が選択できます。業者からの連絡をメールに限定できるという、忙しい方にもおすすめの一括見積もりサイトです。
まとめ
一括見積もりサイトが危険と言われる理由の多くは、登録直後に業者からかかってくる電話の対応がうまくできていないためです。
電話に応対しなければ業者はユーザーと連絡を取るために、何度も電話をかけてくることになります。
一括見積もりサイトを利用する際には、あらかじめ業者からの折り返し連絡を無理なく受けることができる休日などを利用するといいでしょう。
それでも業者からの大量の電話やメールが気になるというのなら、業者を指定できるサイトやメールのみで見積もりが取れるサイトの利用がおすすめです。
ポイントを押さえて利用すれば、一括見積もりサイトはあなたの引越しの手間と時間を最大限に節約してくれるだけでなく、費用の節約にもつながります。
一括見積もりサイトをうまく活用して、あなたの理想の引越しができますように。
以上、『引越し一括見積もりサイトは危険?おすすめ2つと失敗しない使い方』を最後までお読みいただきありがとうございました。
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