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台風の中での引越し作業は勘弁してよ|引越し現場の裏話

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台風 おすすめ45秒のかんたん引越し見積もり

引越し作業員をしていて何がつらいかといえば、体調不良でも休めないときと雨の日の引越し作業でしょうか。

風邪などひいてしまったとき、代わりの作業員がいれば休むこともできますが、天気が悪いからというのは休む理由にはなりません。

雨の日でも雪の日でも引越し作業は行われますが、荷物もびしょ濡れ、自分たちもびしょ濡れになる雨の引越しは作業員にとって憂鬱な作業になります。

私が引越し作業員をしていたときに経験した、台風の中での引越し作業についてのお話です。

台風の中での引越し

明日には台風が上陸しようかという、この日の現場はよりにもよって海沿いの横須賀です。

しかも11階建てマンションの最上階という、いかにも雨風の影響が大きそうな現場の匂いがします。

風雨の影響が心配されますが、作業指示書を見ると大物家具のみ、エレベーター有、2名作業となっています。

順調にいけば午前中には終わりそうな感じです。

天気の悪化が心配ですが、「なんとかなるか・・・。」と現場に向かうことにしました。

海沿いの片側2車線の幹線道路を走っていたときのことです。

追い越し車線を走りながらトンネルを抜けた瞬間、一瞬で左の車線に飛ばされました。

左の車線に他の車が並走していたらぶつかっていたかもしれません。

箱型のパネルを持つトラックは側面の投影面積が大きいため、横風にはとても弱いのです。

トンネルの出口付近に時折見かける「横風注意」の標識の意味を、今さらながら痛感しました。

天候は悪くなる一方

天気予報どおり、現場に近づくにつれて風雨も強まってきました。

立地がまた海を見下ろす高層マンションという、とても気の進まない作業環境です。

現場に到着、早速下見を開始するとトラックとエントランスの間、お客さんの玄関先からエレベーター内も台車が使える悪くない環境です。

問題はトラックとエントランス間の距離、お客さんの玄関先からエレベーターまでの距離で、いずれも50メートルほどとかなり距離があります。

この下見の段階で自分ともうひとりの作業員もかなりの濡れねずみ状態になってしまいました。

家具類の防水にはエアーマット(いわゆるプチプチ)を使うとしても、自分達の雨具など持ち合わせていません。

そして一番の障害は11階に吹いている強烈な風です。

もはや台風が上陸しているんじゃないかというぐらいの激しい風が吹いています。

引越し作業をするには当然玄関を開かなければなりませんが、運の悪いことにこの玄関が風上を向いているのです。

最悪の作業環境

引越し作業をするとき、荷物の出入口になる玄関の扉は開けっ放しにするのが普通ですが、今回は玄関が風上を向いているため開けっ放しにできません。

部屋の中で家具が濡れないよう厳重に梱包して、最短の時間で玄関の扉を開け、最短の時間で家具を搬出、最短の時間で玄関の扉を閉めるという忙しい作業になります。

しかし、玄関を開けるたびに、この家の奥さんと娘さんの「きゃー。」という声とともに、リビングを風雨が襲い新聞紙やらタオルやらが散乱する状態になります。

映画で見る、飛行機の窓ガラスが割れて荷物が飛び交うような感じです。

玄関から出した家具を台車に乗せて、50メートルほど先にあるエレベーターへ向かう通路にも雨は吹き込み、風で家具が台車ごとあおられるといった最悪の作業条件です。

そんなことを3回ほど繰り返したでしょうか。

さすがにまともな作業ができないと判断し何度か会社に連絡を入れますが、会社は「やってきて。」の一点張りです。

「事件は現場で起きてるんだ!」とドラマのセリフが頭をよぎりますが、どうやら自分たちで解決するしかなさそうです。

引越しはキャンセルに

台風が来ようがどんな悪天候でも、天候を理由に引越し業者から作業の中止や延期をお客さんに申し出ることは基本的にありません。

翌日以降の人員の手配や配車が大幅に狂ってしまうからです。

しかし、この状態では満足のいく作業はできないと判断し、お客さんに引越しの延期を勧めてみることにしました。

ただ、お客さんの都合による引越しの当日キャンセル扱いになってしまうため、見積もり金額の最大50%がキャンセル料として必要になる可能性があります。

お客さんは「そうよね~。こんな天気じゃね~。」と言ってくれてはいますが、あとは会社がなんと言うか・・・。

「お客さんが引越しを延期したいと言っている。」という形で、会社に連絡を入れてみます。

「半額もらってきて。」というそっけのない返事が返ってきました。

会社へ帰ってから聞いてみると、次回の引越し費用に今回のキャンセル料を充当するという形で、お客さんとも話がついたようで安心しました。

台風の引越しまとめ

一度決まった引越し日を変更することが難しいという方も多いとは思います。

しかし、雨の日風の日はともかく、台風の日に引越しをするというのは作業員としておすすめできません。

台風や暴風雨の中で引越しをするとどうなるか・・・。

作業員 滑る。濡れる。怪我をする。
お客さん 荷物を落とされる、壊される。部屋が汚れる。

引越し作業員にとっても、お客さんにとってもいいことはないんです。

最近は3日ほど先の天気予報も、かなりの確率で読めるようになりました。

もしも、引越し日が台風の上陸と重なるようなことがあれば、迷わず日程の変更をすることをおすすめします。

引越しを無料でキャンセル、もしくは延期できるのは3日前までです。

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